小国沢城(おぐにさわじょう)は、新潟県長岡市小国町楢沢字菅沼ほかにあった日本の城(山城)。小松入城(こまついりじょう)・菅沼城(すがぬまじょう)ともいう。この山城単体を指して「小国城」(おぐにじょう)と呼ぶ事もあるが、行政上の遺跡(埋蔵文化財包蔵地)としては西麓の小国氏居館推定地が小国城と呼ばれている。なお、小国氏居館・小国沢城と、周囲の山城群をも一括して「小国城」とする意見がある。

概要

小国氏は、鎌倉時代前期の御家人・小国頼連を家祖とし、現在の長岡市小国町域にあたる刈羽郡小国保を領有した。

小国沢城の城跡は、渋海川支流の小国沢川右岸に位置し、関田山脈から西向きに派生してきた標高252メートルの小城山と呼ばれる尾根上に立地する。尾根筋がさらに西向きに2手に分岐する地点を本曲輪とし、背後(東側)の尾根筋には切岸と堀切(空堀)を設け、西側の2条の尾根それぞれに、堀切と平場を連続させた小曲輪群を構築している。尾根と尾根の間には「菅沼」と呼ばれる谷戸が開け、湧水が確保されている。現在は一部が「長岡市おぐに森林公園」となっている。

1983年(昭和58年)当時の刈羽郡小国町の広報誌コラムでは、小国沢城を「小国城」と呼称して解説しつつ、小国氏居館推定地(現在、曹洞宗寺院・真福寺が所在する付近で、行政上の遺跡名ではこちらが「小国城」となっている)を中心とする半径2キロメートル以内の小国氏関連の複数の山城群(小国沢城・小栗山城・猿橋城・法坂城・諏訪井城等)を挙げ、これらと小国氏居館を一体として「小国城」と捉えることも出来るとしている。

脚注

参考文献

  • 山崎正治 1983a「小国の山城-⑥小国城(その1)-」『広報おぐに』1983年(昭和58年)5月15日号(169号)p.11
  • 山崎正治 1983b「小国の山城-⑦小国城(その2)-」『広報おぐに』1983年(昭和58年)6月15日号(170号)p.9

関連項目

  • 日本の城一覧

外部リンク

  • 『「天地人」小国氏ゆかりの地ガイドマップ』
  • 「小国町歴史資料館-中世-」

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